大根煮の味の沁みゆく月の蝕
午後6時過ぎほぼ皆既月食となった。
ほぼというのは食の割合が98%だというから、かぎりなく皆既月蝕に近い。
家人は夕飯の仕度の手を止め、夫婦揃って二階に上がり東の空を探しに行く。
久しぶりにクリアに見える夜だ。一等星はより明るく、宵の明星も際だって明るい。
月の真下に星よりも明るい灯がみえるがあれは名古屋方面からきた旅客機のポジションランプであろうか。小刻みに揺れながらこちらに向かってくるがなかなか大きくならない。ほとんどこちらに一直線に向かってきているのであろう。どこかで右旋回しながら大阪方面へ降りてゆくにちがいない。