巨木の陰

寒林の疎林なれどもみな大樹

上へ上へ競ったのであろう。

どれもみな背が高い。高いものどうしが生き残って見上げるような森を形成した。
背の高いものが生き残れば陰になる幼木は育たない。こうして疎林となったのであろう。
高い木に止まるのは、鳩、カラスくらいである。小鳥は集まらないのでつまらない。
今日目撃したのは、ツグミ、ヤマガラ、メジロ、コゲラ、四十雀、ベニマシコ、ジョウビタキ、シロハラ、水鳥各種など。

コロニー

寒林に塒定まるしじまかな
寒林の闇がうごめく塒かな

「寒林」は「冬木立」の傍題。

冬木立というと、葉をすっかり落とした木々が寄り合った、比較的明るい林を想像するが、「寒林」はさらに、奥深かったり、鬱蒼として寒々とした佇まいを思い浮かべる。
中からはときどき鳥の声や、葉擦れの音などが聞こえてきそうである。

烏などのコロニーなどにもなれそうである。