たらふくに

鼻先に畳目地ある寝正月

冬の日差しが最後までさし込む部屋で。

その部屋がわが家で一番暖かい。
うっかり寝てしまえば風邪を引いてしまうようだが、腕枕で横になってると畳の目の跡が頬につきそうである。
猫どもも一番暖かい場所はよく知っていて、みんな集まってくる。
たらふく食ってたらふく寝る。
太らぬ道理がない。

茶粥

寝正月夕は茶粥を所望して

雨の一日、外へ出る気もせず何もすることがない。

午前中はふんばっていたが、炬燵に入るともうだめだ。
しばらくは我慢していたが、気づけばというか、やはりというか、たちまち眠りに落ちてしまった。
松も取れ、単なる昼寝であって正真正銘の「寝正月」ではない。
胃袋もくたびれ気味とあっては、夕食も簡単に茶粥ですませたくなる。

痛風

常備薬切らしてしまい寝正月

ちょっと油断したら持病が出たので終日自宅で過ごす。

今宮戎の十日戎なので、宝恵駕籠行列でも観に行こうと予定していたのにがっかりだ。華やかな芸妓さんや、今年はマッサンのエリーさんも出るというので面白いと思ったのに。

掲句は直接このことと関係はないが、酒が切れたからふて寢しているのかもしれない。いずれにしても、今日あたり松を過ぎて最初の土曜日なので正月の疲れた胃を休めるためにも寝正月を決め込むにはいい。
あるいは、録りためたビデオなどを見るには格好の時間である。そこで、元日の朝やっていた京都御所紹介番組を見た。御所は昨年暮れに見学しただけにまだ記憶も新しくさらに見識を深めることができたのがよかった。