脂身

小鳥來て稿の進まぬ書斎かな
枝に刺す牛脂目当ての小鳥来る

散歩シーズンがやってきた。

あの夏の暑さでは外を歩く意欲すら湧かないが、これから冬鳥のシーズンとなると少々寒くても全然気にはならない。むしろ、わずらわしい汗に悩まされることがないので、距離だって伸びる。
怠けたはずみで増えた脂身ともおさらばしたい。
脂身と言えば、ふだん目にする鳥はひまわりの種を好むものだが、むしろ牛脂などを好んで食べる種類がいるようだ。虫など動物性のものを食べるものなら、いける口かもしれない。

山里めいて

群れの数耳でかぞへる小鳥かな

今日は四十雀だと思われる声がいちだんと大きく聞こえた。

いったい何羽くらいいるのだろう。かなりの数が庭に来ているのは間違いない。猫たちもみんな窓際に寄って、彼らの動きに合わせて目で追っている。しばらく騒がせて去ったようだが、これからの季節毎日のようにやってきては楽しませてくれるにちがいない。

鵙は相変わらずこの住宅地をテリトリーにしているようで、電線の上などで標を名告る声が高い。