放生池

山清水引いて放生池の深く

やはり、ここも峰寺と言うのだろうか。

山の水が境内を縦横に走り、その一部が池を形成している。
関西花の寺札所だが、この時期は楼門前の百日紅一本あるだけで、池の菖蒲もとっくに終わって静かな水面が広がるばかりである。ただ、放生池と名づけられているだけあって鯉が泳ぎ、水面を蜻蛉、蝶が舞う。ときに牛蛙のぼうぼうという鳴き声が方々におこるなど、生き物たちの楽園でもあるかのようだ。