紫外線

老幼の園は午睡に春の風

昨夜はすさまじい雨の音で目が覚めた。

朝はすでに雨はあがっていたが、名残の湿気がたちこめて天気もぱっとしない。
昼前になってようやく日が差してくるとぽかぽかの陽気に入れ替わっていたようだ。しばらくはこの天気がつづくようだから束の間の春を十分に浴びておかないと、すぐ夏になってしまうから油断ならない。
ごごの日差しは心なしか紫外線が強いような気がする。園の子供たちもお散歩の後はお昼寝のようで静かである。

駘蕩の気分

春風や雲たゆみなく駘蕩と

やっとこの時期の天気になった。

空は青く、白い雲がまるで煙突から吐き出された煙のように次々と南から湧いてくる。

多武峰新緑

宮跡もそれと聞かずば春の風

こんな狭い里に最初の中央政権王朝の宮があったとは。



伝飛鳥板葺宮跡の遺構に立って北に向かってゆるやかな下り斜面を眺めると、西に甘樫の丘、北に飛鳥寺がすぐ近くに迫っている。天武の時代、外国からの要人接待も含めたまつりごとを行うにはぞ手狭だったろう。

存命中には遷都が叶わなかったが、持統が遺志をついで藤原京を完成させた。こちらは、大和三山に囲まれた広大なエリアだが、飛鳥の宮を懐かしんで詠んだ歌。

采女の 袖吹きかへす 明日香風 都を遠み いたずらに吹く・・・・・万葉集 巻1‐51 志貴皇子