お渡り式の日

後背の山は枯れ果て新堂宇

ならまちを歩こうと市内まで。

興福寺境内に警察のバスが駐車しているし、三条通には屋台の数が普通でないので何かと思ったら、おん祭のお渡り式が終わったばかりだと知った。
おん祭のことは頭からすっぽり抜け落ちていたので、午後からのんびりと出かけたのだが、それが失敗だった。
お渡りの演武を終えた宝蔵院流の面々などが続々下ってくるので、御旅所もパスして浮見堂へ出、ならまちへ向かう。
最後はもう一度興福寺に戻ってきて新しく落成なった興福寺中金堂を見上げる。堂々とした五重塔がそばにあるせいか意外に小さく感じた。鴟尾も風鐸も当然ながら金ぴかである。
目を転じると、若草山には夕日がさして、枯れ山が見事な金色に染まり、新金堂のまぶしさに負けてない。