みどりご

その首まだすはらざる柿若葉

柿の木が芽吹いたばかりというのは、芽の先端をもたげることができない。

まるで赤子の首が座らないようにみな一様にうなだれたように先端が下を向いている。
するすると伸びる自分の重みさえ支えられないほど、枝の充実が追いついてないからだ。
これが数日もしないうちに、いつのまにか首も座りしっかり上へ向けて伸びている。まるでさなぎが羽化したばかりのようで、動物も植物も生まれたばかりというのは変わらないのじゃないかとさえ思える。