のどかな風景

田の神の案山子を借りて降臨す

今日は久しぶりに暑い日でしたが、午後から思い立って明日香へ行ってきました。

稲淵の棚田風景が狙いです。深く切れ込んだ明日香川の激しい瀬音を聞きながら刈り入れを待つばかりの棚田の農道にはいると、おりしも案山子コンテストの応募作品が展示されていて各作品を楽しみながらそぞろ歩きです。コンテストの今年のテーマは「田んぼの生き物」で、カエルやら河童、水の使いの巳さま、雨乞いの巫女、猪を諭す田の神さま、などなどどれも苦心のあとがしのばれて楽しかったです。
おびただしいほど咲いていたとみえ畦のかしこに花殻をつけたままの彼岸花の群落が見られました。9月の中旬頃に来ていればさぞかし見事な光景だったろうと想像されます。また、逆光に映えて稲穂や芒が光り、赤とんぼが群舞しているのも魅力的でした。

帰ろうとすると百舌がキチキチ鳴きながら飛んできて頭上の電線に止まり、長い尻尾を得意そうに上下しています。のどかな風景に接して時間を使いすぎたので、帰りに寄ろうと思っていた「飛鳥資料館」の入場締切時間をすっかり過ぎてしまいました。
日を改めてまた出直しです。