髭のような

芽楓の深紅にまさる紅のなし

日に日に目立つようになってきた。

ついこの前までは枯れ枝のようにしか見えなかった先にかすかな紅がさすようになった。それも深い紅で、枝ともども紅一色の立ち姿はこの時期だけのもの。あと一週間もすれば近づかなくてもはっきりと芽だと分かるようになるだろう。
先日蒔いた茄子、トマトも今日顔を出した。
奇しくも同じ日半月もたってもうあきらめていた期限切れの九条ネギも一本芽吹いた。ほんとうに髭のように細くて頼りない芽だが紛れもないネギの芽である。
やはり日が出て昼間の気温が15度を超える日がつづくと芽を出してくるものと見える。
5月に畑におろすまで油断できない日が続きそうである。

束の間の緋色

弔ひの留守居の庭の楓の芽

庭植えも鉢植えも芽生えてきた。

このいっときのぞかせるのが紅色の芽で、これがほぐれてくると徐々に黄緑色に染まってゆく。
同じ親から生まれた楓の苗木が何本かあって、それぞれ芽を出すタイミングが微妙に異なっているので、長く楽しめるのがいい。
一本だけコハウチワ楓という木があって、これをシンボルツリーにしているのが年々元気がなくなるのが心配ではあるが。