靴裏に欅落葉の厚みかな
七十二候では11月末から12月初にかけて「朔風払葉」という。
冷たい北風が木から葉を落としてしまう時候のことをいうが、まことにこの頃は町中のいたるところで吹きたまった落ち葉が見られる。駅前などではよく欅などが街路樹として採用されるので、ビル風に飛ばされた落ち葉が歩道に吹き寄せられてるのを見ると、ついその上を歩いて感触の柔らかさを確かめたくなる。
最近は落ち葉を燃やして焼き芋を楽しむことができなくなったので冬の楽しみがひとつ減ったことになるが、清掃員が片付けるまでの短い期間だけが残された楽しみとも言える。