秋の田や八十の衢の経りにけり
桜井市の「大和さくらい 万葉まつり」に行ってきました。
初瀬川の特設舞台での「万葉うた語り」、川では「歌垣火送り」と言う灯火流しなど万葉集にちなむ行事でした。
うた語りでは保育園児から神主さんのグループやら趣味の団体など数多くの披露があり、なかでも園児たちの演技は古代衣装も相俟って大変な人気。
一部をYouTubeを借りて紹介します。
松山では老若男女幅広く俳句が親しまれていますが、ここ万葉の故郷中の故郷と言える桜井市でこのようなイベントを通して市民にもっと愛される万葉集であってほしいものだと思います。
うた祭り会場からほど近いところにある、かつて海石榴市(つばいち)が開かれたという集落を尋ねてみました。当時の繁栄など想像さえ及ばぬほど地味でしたが、今日の祭りの華やぎが届いて、かつての「八十の衢」の眠りを覚ましたかもしれません。
紫は 灰さすものぞ 海石榴市の 八十の衢に 逢へる児や誰れ・・・巻12-3101