酒船石涸るるにまかせ竹落葉
明日香はなぞの石造物が多い。
土木好きな斉明天皇が都の周囲にいろいろ作らせたという説もあるが、どれも諸説があって依然なぞのままである。
酒船石は明日香村の斜面にあるが、この村もご多分にもれず竹林が浸食していて、この遺跡のあるあたりも竹林に覆われている。
石にはミステリアスな窪みや溝が刻まれていて、全体に里に向かって軽い傾斜があって、水のようなものを流すような意図があるように思われる。もちろん、今は石だけが残されているだけで、その窪みや溝には竹の落ち葉が積もるばかりである。