冬の川筋で

羚羊の双眸止まる出会ひかな

雪の露天風呂が恋しい季節だ。

随分昔に長野の地獄谷温泉に向かうときのこと。クルマを止めて川筋を歩いていたら、林の中に気配を感じて振り返ると羚羊が斜面からこちらをうかがっている。
随分人里近くまで降りてくるところをみると、山に餌が不足していたのだろうか。
警戒する目だが、とても愛くるしい目をしていたように覚えている。