紀路ぬけて大和は茅花流しかな
大和の支流という支流は茅花盛りの堤である。
強風、突風というものが少ない盆地だが、それでも風は吹く。
今は梅雨入りを前に茅花の穂が風に靡いて、まずまずの季節なのである。
南からの風の入り口はせまく、おおかたは大峯の高い嶺々よりも紀ノ川沿いの低地から吹いてくると考えてよさそうである。
曽我川も、飛鳥川も、平群川も、盆地を流れる川はすべて大和川の支流であり、その支流すべてに茅花の穂が揺れているのである。
めざせ5000句。1年365句として15年。。。
紀路ぬけて大和は茅花流しかな
大和の支流という支流は茅花盛りの堤である。
強風、突風というものが少ない盆地だが、それでも風は吹く。
今は梅雨入りを前に茅花の穂が風に靡いて、まずまずの季節なのである。
南からの風の入り口はせまく、おおかたは大峯の高い嶺々よりも紀ノ川沿いの低地から吹いてくると考えてよさそうである。
曽我川も、飛鳥川も、平群川も、盆地を流れる川はすべて大和川の支流であり、その支流すべてに茅花の穂が揺れているのである。
茅花流し迷子情報運びくる
窓を開けると外の音が聞こえてくる。
冬の間は締めきっているので、有線放送があっても何を言ってるのかさっぱり要領を得ないが、夏ともなると風に乗ってクリアに聞き取れるようになる。たいがいは、行方不明者の案内で見かけたら連絡してくださいというものだ。
半日くらいすると今度は無事見つかったと、また有線の連絡がある。
昨日、今日の風は南風。雨を呼ぶ風である。いわゆる茅花流しだ。
沖縄、奄美地方はすでに梅雨入りしたという。
これからはからっとした天気からぐずぐずとした天気へ。湿気がまといつくような鬱陶しい日々も近い。
泥濘るみて茅花流しの牛舎かな
牛舎吹く茅花流しの密度かな
タグの耳ぶるっと茅花流しかな
青葉冷え、青葉寒というのだろうか。
昨日今日と寒い。
黒南風とまではいかなくて、風も湿り気を帯びている。
こういうのを茅花流しというのだろう。
大和牛。ブランドとしては二流かも知れないが、味はいけている。もう少し本気を出して、清潔で快適な環境で育ててやれば全国ブランドになりうると思うのだが。
屋根シートめくれて茅花流しかな
紙コップ転がる茅花流しかな
読みかけの本伏せ茅花流しかな
茅花が絮になるころの南風。
湿気を含んで梅雨近しを思わせる風であるので、どちらかと言えば不穏な空気を予感させるものがある。
例えば、被害のあった家屋の屋根のブルーシートの一端が、いまにもめくれそうで、梅雨期の不安をいっそうあおっている。
自転車の背を押す茅花流しかな
今日は一日キヨノリ君ご夫妻と飛鳥ポタリング。
朝のうちは台風の余波のせいかどうか時折強い風が吹いていたが、やがて適度な初夏の風となって汗ばむことなく実に快適な一日だった。ただ日差しは強いので今でも顔や腕などはほてり気味だ。どうやら、たっぷりUV光線を浴びたようだ。
今日はなるたけアップダウンの少ないようにルートを吟味したが、それでも岡寺への急坂は難所だ。こんなこともあろうかと電動自転車をレンタルしたのが当たりだった。脱落するママチャリ組を尻目にかなりのところまで登ったが、下馬指示のところで顔を上げるとはるか高みに三重塔が見えるではないか。考えるまでもなくすぐUターンとなった。
飛鳥の野に目をやると至る所にヒメジオンが咲き乱れ、川沿いには茅萱の白い穂が風になびいている。季題「茅花(つばな)流し」とは、茅萱がしろい絮をつける頃吹く南風のこと。今日はバッテリーの力と茅花流しの追い風に助けられて無事予定のルートを完走できたのは幸いだった。
飛鳥川のカワセミが見られなかったのは残念だったが、川沿いの木陰の道を吹き抜ける風は涼しかった。
キヨノリ君、また遊ぼうね。