犬走り越すをはばかる草じらみ
隣地から盗人萩が侵入している。
うっかり知らずに通ったら、種がシャツにこびりついて簡単に剥がせないのには往生した。
この三角形をした種は在来のものとは比べものにならないくらいほど粘着力が強く、シャツはおろか髪の毛でもなんでもへばりついて簡単には取れない困りものだ。
雑草だけではなく、庭木もおおきく被さったままで強い風が吹くと壁をざらざらなでるので始末に負えない。たとえ侵入物でも勝手に他人の枝を伐ることもできず、相手の良識を待つだけだが十年経っても何ら変化はない。
菜園の境界地など共用部分とするべきところまで畝高く盛られたり、隣との距離を計り保つというのは難しいものである。