藁砧みぃーの寝床の安らけく
北信州には「ねこちぐら」という民芸品がある。
以前にも取り上げたが、雪の深い地方ならではの藁で編んだ猫の寝床である。
大切な食料を鼠から守ってくれる猫をよほど大事にしているのだろう。
夜なべ仕事で作られていたそうだが、出来映えもなかなか精緻で見事なものだ。いまでは作れる人も少なくなり値段も相当なものだと聞く。
話は飛ぶが、久しぶりのみぃーちゃん(本名:みやこ)ネタである。
三年半くらいたつが未だに家の子になってくれないが、朝昼晩の三回のご飯は欠かさずもらいに来る。
夜はどこかの納屋で過ごしているようだが、これから冬になると庭においたビニール温室の寝床がお気に入りとみえて、昼寝とか夜を過ごすことが多くなる。
段ボール箱の底に藁を敷き、壁も天井も藁で覆うようにしてやっているのだが、今日は新しいのに交換だ。藁はホームセンターで買ったものだが新藁とみえて青みも残っている。
去年は寝床がやや固かったので、今年は砧ならぬハンマーで叩き、手で揉みほぐしながら、安直版猫ちぐらの完成である。ちょっと獣臭のしみたビニール温室に新藁の匂いが広がった。
さて、みぃーちゃんは新しい寝床を気に入ってくれるだろうか。