行秋を古歌に親しむ飛鳥かな
収穫(とりいれ)の音が飛鳥野の各所に響き渡る。
昔とちがって昨今は即日脱穀してしまうので、あっというまに米袋が積み上がる。
それを軽トラの荷台にうずたかく積むと、前部が簡単に浮き上がってしまう。豊作である。
そんな光景を目にしながら、この水曜日、よく晴れて万葉集購読会に行くのもすがすがしい気分に浸る。講師は声が素敵な女性研究員。万葉集の世界では人ぞ知るアイドルである。
今月は第五巻終盤の目玉ともいうべき憶良の「貧窮問答歌」の長歌、短歌各一首(892、893)の熟読で、一時間半があっというまに過ぎてゆく。これから年度後半にかけて憶良の歌がずっと続く予定だ。