パターン

診療は五時からとある西日中

この暑さは間違いなく命にかかわる暑さである。

西向きの玄関を開けたとたんに息が苦しくなるほどの暑さにむせてしまい、とても長居はできないと悟る。
もう五時になるから庭にちょっとだけ出ようと思っただけだが、このなかで作業するのはとても耐えられそうもないのであきらめるしかない。昼間からエアコンの効いた部屋にいるからなおさら堪えるのだろう。
来週あたりになれば台風の影響などもあってこのかんかん照りから解放されるかもしれないので、それまでしばらくは何もしないでおくのがいいとさえ思えてくる。
ピーマンなど収穫が始まっているので畑へは朝の日課の時間に割り込んで7時台に出かけた。8時頃までなら辛うじて動けそうなのでこの先このパターンが定着しそうである。

ノブ灼ける

七トンの渡船西日をもどりくる

小鳴門海峡のグラビアがきれいだ。

干潟の隙間を縫って通う渡船に、通勤通学の自転車の順番を待つシルエットが浮かぶ。
橋があるらしいのだが、歩道もなく坂をのぼったところにあるのでこちらの方が便利なのだという。
行程二分だが、四季折々の眺めが慰めてくれるという。
わが家は西に生駒山系を背負っているので、夕焼けなど西の夕景を楽しめないが、その分西日のあたる時間もいくらか短くてすむ。そうは言えども、西日の当たる玄関のドアノブをさわるには勇気がいる。