冬菜畑

保留地の畑の隅の雪中花

水仙の別名である。

雪の中でも花を咲かせるということから名づけられたという。
持山を開発して大きな団地を作り、地主が一定の土地を割り当てられたものが保留地と呼ばれ、造成が完了すると正式に自分名義の土地となる。
まだまだそういった空き地が目立つ団地だが、近くに住む地主が菜園として利用しているケースが多い。
そういったもののひとつが駅までの途中にあって、いつも丁寧に畑作をしているお宅がある。今日気づいたのだが、大事に霜除けされた莢豌豆など、整理された冬菜畑を囲むように水仙が群れている。
菜園としては珍しいくらい美しい畑で、それを小さな水仙の群れが見守っているという図式に思わず足を止められたのである。
それは美しい冬の景色であった。