ホース

干天の慈雨呼ぶ雷となりにけり

どうも秋の季語がしっくりこない。

毎夕になると散水すべきかどうか空模様を眺めるのだが、今日も雨雲は頭上を避けてゆく。
金剛山地と生駒山地のあいだの縊れは雨の通り道だが、わが家の上は信貴山が通せんぼするのか素通りが多いのである。
今も南は真っ暗で遠雷がしきりに聞こえてくるが、近づく気配はない。
こうして蚊に食われながらホースを引き出しているのである。

通り雨

やり過ごすつもりの雷の長々と

いざ歩こうとしたらゴロゴロと雷が鳴り出した。

ここは馬見丘陵公園。広い公園で雷を避けられるような構造物は公園管理事務所しかない。いつかは雨が降りそうなのを侮って歩き始めたら、全身濡れてしまったことがあるし、それになにより雷は怖いのでしばらく公園管理事務所を兼ねた資料館で雷をやり過ごすことにした。
空をみたら通り雨と思われたので、ものの10分か20分くらい待てばよいだろうと思ったのだが、次から次へと雷が現れ、激しい雨も続く。

辛夷の実
辛夷の実が色づいてきた。

雷が遠のき、雨も小降りになったのはさらに15分くらい待たねばならなかった。この数日、こんな日が続いているがもう梅雨の雨ではない。実質的には梅雨はあけたとみていいのだろう。

不安定な大気

長居するかみなり様や風呂立てる

近くで雷が鳴り雨もぽつぽつときていたが、南からきた黒い雲が北のほうへ流れたのを見てポタリングに出かけたのはいいが、その判断は間違っていた。
漕ぎ出して5分もゆかぬうちに大粒の雨にたたかれて雨宿り先を探すうち全身ずぶぬれになってしまった。コースに沿った川は濁流と化していたので、黒い雲がかかっていたと思われる上流域で短時間強烈な降雨があったらしい。

小降りになった隙をみて帰宅したが、それからも雷は鳴り止まない。
ほかにやることもないので、風呂場でじっくり雷様とおつきあいすることとした。