仲秋へ

鵙日和棚田に腰を伸ばしては

二三日前から鵙の高鳴きを聞くようになった。

忘れた頃にまたやって来て、書斎の窓を開けて所在を確かめようとするが、この時期は一カ所に長居はしないようで簡単に見つかりはしない。
いかにも秋とは言いがたい生温かい空気だが、初鵙を聞く日と言うのはたいていそんな日だ。確実に仲秋に向かっているのを実感する声なのだ。
ノルディックウオークの二人が、そんなことには関心もみせず足早に過ぎ去っていった。