フラワーロードを行く

見慣れたる景の一変大黃葉

平群谷の雑木紅葉が今年はいつになく素晴らしい。

平群谷とは、南アルプスと日本アルプスにはさまれ天竜川流域を伊那谷と呼ぶように、生駒山地と矢田丘陵にはさまれた竜田川(実体は平群川と言ったほうが似合う)流域を筆者が勝手に名づけたものだ。
生駒へ用があって車で走らせたとき、左右の山があまりに見事な黃葉だったので、帰途は生駒山地の中腹を貫いているフラワーロードと呼ばれる農道へ遠回りしてもっと間近に見てみることにした。

生駒山地の稜線を見上げるようにして走るドライブは、まるで信州かどこかの山の中を行くような感覚だ。家から10分と行かない場所にこんなにスケールの大きい黄葉の景観が楽しめるとは。

このなまめかしい雑木黄葉はいわゆる冬紅葉ではない。雑木の黄葉とは今が盛りのようである。