木枯の湿つ気をびたる朝のうち
関東、とくに上州は空っ風。
乾いた北風はほんとに冷たくて耳さえ切れそうなくらい。
ところが、この奈良盆地というのはそんなきれっきれっという感じが少ない。
なぜなのかなあと考えてみたら、それは湿度の高低に関係しているのではないかと思うようになった。
雲だって、晴れていたとしても当地の雲は厚くて黒く、日射しは弱く感じる。それは蒲団を干すという面においてとくに感じることで、関東のようにほかほかとはなかなかならないのだ。蒲団を干す楽しみが奪われたといおうか。
アルプスや丹沢などのような水分を奪ってくれる高い山がないことの宿命か。