デジャブ

黄落の真っ只中の絵描かな
黄落を浴びて写生に耽りたる
銀杏散るままに画帳の余白かな
銀杏散る画帳をのぞき見るごとく

画帳に銀杏が散ってとまった。

画家はそれにも気づかず夢中で筆を走らせている
この景色を前にも見たことがある。
しかも同じ場所。
鷺池のほとり、浮見堂前。
さらに折りよく、黄落の下通りかかった人力車のガイドの声も。
デジャブの世界。

力車停め車夫に聴きゐるひざ毛布

“デジャブ” への2件の返信

  1.    黄落を浴びて写生に耽りたる
    黄落を浴びるがいいですね。浮御堂辺りが目に浮かび人力車が絵になりす。
    写生やスケッチの得意な人がうらやましい!!
    絵が大好きであちこち見歩いているのに全く絵が描けない情けなさ。
    生まれ変われるなら少しでも絵の描ける人間に生まれたいな~

    今日は久しぶりに書の教室。
    来年の作品公募展のテーマが決まった。
    「紀行」ー文学を求めて 今回は会場の都合で小品となる。
    芭蕉の句に集中する可能性がありそう。
    そこで学習したばかりの「更級日記」から羇旅歌にするかそれとも近代短歌から「牧水」を選ぶか迷っている。

    1. 写生の人は銀杏にはまったく興味ないようで、画帳に落ちても全く気づかないというのは面白かったです。こういうのを17文字できっちり言い切れる力をつけなければ。まだまだ道は遠いです。
      羇旅歌、芭蕉ともひらがなが決め手になる難題ですね。がんばってください。

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