慈雨の声

日の落ちて気配ありけり草の虫

遠慮がちに鳴いている。

六七月ごろはコオロギの声を聞いたが猛暑となって全く鳴りを潜めていたのが、ピークは過ぎたとばかりに鳴き始めたようである。
集く虫とはまだいかないが、それでも微かな声に全神経を向けている自分がいる。
今月もまだまだ猛暑が続くと言われ、コロナ疲れに加えて猛暑疲れもあいまって少々参りつつある身には慈雨とも言える虫の声なのである。

“慈雨の声” への1件の返信

  1. 昔のように秋の夜長を鳴きとおす虫の声も近頃ではよほど田舎へ行かない限り聞かれなくなりました。
    集く虫より微かにどこからともなく聞こえてくるのに風情を感じますね。

    慈雨といえば慈しみの雨。最近の雨は慈しみどころか甚大な被害を及ぼす豪雨。
    先ほどもニュースでは台風10号に警戒、備えを呼び掛けていました。

    最近は映画の本数よりも読書量が俄然増えました。
    嵌っている作家は柚月裕子、ほぼすべての作品を読み終え後は予約の最近作を待つばかり。
    数々の受賞作があり映画化、テレビ化され人気作家のようですが最近まで全く知りませんでした。
    その中の一冊に「慈雨」がありました。
    他にも「盤上の向日葵」「臨床真理」など読みごたえがあります。
    多くは警察ものですが女性作家のものとは思えない書きっぷりです。

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