古簾退けて別景野分前
目隠しを兼ねたすだれを巻いた。
台風の進路が思わぬ方向に変わって近畿直撃との報に、風にまくれないように備えたのだ。
すっかり巻き上げると見慣れた庭がいつもとは別の顔を見せた。これはこれでいいものだが、慣らされるということは恐ろしいもので、やはりどことなく落ち着かない。
台風があっけなく去ってまたいつもの景に戻そうかと思う。
晴れてきて午後の畑を巡回したら、密に蒔いた大根の双葉が押し合いへし合い首を伸ばしている。軽く間引きしておくことに。間引き菜が楽しめるのはこれからだ。
大したこともなく台風が去ったのは有難いが列島の一部には被害も出ている。
明日は台風一過の青空が望めそうでお彼岸に備え墓参りを予定している。
ふと窓を眺めれば中秋前のお月様が真上を照らしている。
ここ数年10月は台風禍が大きくなる月。どこかでまた被害が出なければいいのですが。
月を見ない日がつづきました。今年の名月は21日。ちゃんと顔を出してくれるでしょう。