空想に遊ぶ

政治家の舌は何枚蚯蚓鳴く
貴種の言信じるなかれ蚯蚓鳴く
蚯蚓鳴く恋歌ならずして何を
蚯蚓鳴く吾も人恋ふ時分にて
無住寺となりて昼より蚯蚓鳴く

やれ、亀が鳴くだの、蚯蚓鳴くだの、呆れるばかり。

そんな句を詠んだところで何になるんだと思いながら、でも、もしうまく詠めたら面白いだろうなという気持ちもあって。
鎮まりの空間に、空耳のように聞こえる。一瞬かもしれないし、ずっと尾を引きながら鳴いているかもしれない。
もしかしたら、虫すだきに紛れこんで鳴いているかもしれない。
雌雄一体だというから恋の歌ではあるまいし、それは一体何だと言って鳴くのだろう。
世を呪う恨み節、それとも人間の馬鹿さ加減を呵々と笑うとでも言うのだろうか。

思いっきり羽目をはずして詠んでみた。

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