ほんたふの空へ遊牝しあきつかな
いつの頃だったか、秋田へ向かう途中の安達太良SAで休憩していたときのことである。
頭上10メートルもない高さを、つるんだままの赤とんぼたちが群れて流れて行くではないか。
なかには、伴侶がいない可哀想な離れとんぼがいたが、それにしても圧倒されるくらい見事な雌雄合体集団である。
数にすると万にもなろうかという集団がSAを越えて、つぎつぎと東北自動車道をも横断してゆく。
頃は九月下旬だったから、安達太良山から里へ向けて集団移動していたのであろう。
赤とんぼをみるたび、あのときの感動が蘇るが、同時に思い起こすほろ苦さもある。
それは、福島県に入ったところで速度超過で御用となった後に体験したことで、この素晴らしい遭遇にどれだけ癒やされたことか。
嫌な思い出も帳消しにしてくれるような感動的な光景。
私も新年早々、スピード違反でしばらく引きずりました。
今日の空は赤とんぼこそ見られませんでしたが「ほんとうの空」でした。
智恵子さん、安達太良山の空に負けない空でしたよ。
今夜は半月です。
調べると、赤とんぼは夏の間高い山で過ごし、秋の訪れとともに合体したまま里へ集団移動するそうです。その真っ只中にたまたま居合わせたことになりますが、いつまでも見ていたい光景でした。その後で入国した秋田は黄金一色。国道脇には深紅の林檎。夜は比内鶏、天然マイタケの鍋、きりたんぽはアキタコマチだったかも。目から舌から、今までで最高の旅であったのは間違いありません。
今日は、暑さが一段落したので久しぶりに馬見丘陵を散策しました。小鳥は来るし、栗の実も充実してきました。汗のここちいい一日でした。