雨降れば暴れる川の柳絮かな
実際に映像でしか見たことがない。
柳絮というのは文字通り柳の花が絮となって空を舞うものをいうが、まさに遠目には雪が降るみたいに空中を漂うことがあるらしい。
柳といえば、川柳。上高地の安曇川河畔の柳を思い浮かべる。
あれほどの数があれば、どの木からもおびただしく一斉に川の上を絮が飛んでゆくシーンを想像する。
柳といっても、よく見る類いの枝垂れ柳ではないらしいので、川柳なら飛ぶのではないだろうか。
山に詳しい渓山さんなら、上高地で目撃したことがあるかもね。
ところで、「柳絮の才」とは、文才がある女性のこと。
晋の王凝之の妻の謝道蘊が、子供の頃降る雪を白い綿毛がある種子の柳絮にたとえた詩を詠んで、文才をたたえられた故事からとっている。
さしずめ南天女のことをいうか。
「りゅうじょ」と読むのですね。この柳は化粧柳のことでしょうか?
上高地は山への中継地として通りすぎることが多いのですがそんな中でいつの時期だったか記憶にないのですが上高地帝国ホテルに泊まってゆっくり梓川べりを散策したことがあります。
その時に同行の人が化粧柳を教えてくれました。
それまで柳と言えば花札や昔話にある小野道風の柳の下の蛙を想像していたのであまりの違いに驚きました。
これも50年も前の話ですがOL時代メイン通りの並木が柳の木でした。
それが当時、柳の木がオバケのイメージにつながり評判が悪く何年かして取り払われました。
いまどき「柳絮」を読めるのは俳人くらいかな。
各地のいいところを旅した虚子なら幾度も目にしたことあるかもしれませんが、一般人はなかなか。
銀座の柳も裏通りなどにかぎられ、寂しいものです。
新緑の候、上高地となれば、学生・現役のころまで遡りますが、それでも柳絮なるものに出くわしたことはない。
動画でググってみるとなかなかのものですね。
儚さとは裏腹に活気がありますね。
これを夜景にすると、「火垂るの墓」の名場面となりますね。高畑勲監督の名作につながり、今読んでる「特攻もの」まで飛んでしまいます。
「命令するもの」「命令されるもの」で世界は別次元。
海軍の「ゼロ戦」が有名ですが、陸軍にも「双発軽爆」があったわけで、陸・海軍のそれぞれの特徴、考え方の相違も興味深い。
詳しくは鴻上尚史の「青空に飛ぶ」「不死身の特攻兵」ご参照。
長い山歴でも柳絮目撃のチャンスはなかったですか。
上高地ならば五月末〜六月初の頃かもしれません。
あるいは意外に身近なところにあるのを見逃しているかも知れませんし。
難しいものを読んでおられる様子。私にはもうそんな気力がありませんわ。
腹立たしいことばっかりの世の中、つとめて冷ややかにやり過ごすことばかり考えてます。
このブログタイトルも本当は一日三句としたいのですが、そうなると壁はますます高くなりそうで。