古武士然

花辛夷背骨ただして立ちゐたる

緑道が白一色である。

あれは辛夷か木蓮か。
遠くからでは見分けがつかない。
近寄ってみても悲しいかな言い止められない。
運良くちょうどその二本が並ぶところに出た。大きいのとちょっと小振りなのと。一目瞭然である。
通りすがりのグループもそれに気づいたようである。
花はこのようにまるで違う大きさで分かるようにはなったが、木の骨組みとなるとまったく駄目だ。
背筋が一本すっくと立って、まるで古武士の風情であるところも瓜二つである。
思わず猫背をただして相まみれずにはいられないほどである。
それにしても、緑道が明るい。

“古武士然” への2件の返信

  1. 街路樹の白木蓮は夜目にも明るく乳白色の大ぶりの花はよく目立ちます。
    辛夷となると街路樹と言うよりも山の花のような気がします。
    私も二つ並べた樹は見たことがなく違いはよく分かりません。

    辛夷と古武士の読みが面白いです。

    1. 幹が一本すっと立っていいものでした。
      匂いはお世辞にもいい香りではありませんでした。
      同じような白の大輪で、香りが高いのが泰山木。これはもう圧倒されます。

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