練度

竹騒に耳研ぎ澄ます初音かな
竹騒に調子半ばの初音かな

犬も歩けば棒に当たる。

冷たい風をついて外を歩いたがその甲斐は十分にあった。
畑で抜いた葱や大根などをぶら下げながら帰る道々、信貴山から流れ出す川べりに沿って竹林がもはや手をつけられないほど茂っているのが続くところに出る。
風でざわざわ騒ぐ真竹の擦れ合う音に混じって、本調子半ばという具合の鶯の鳴き声がはっきり聞こえる。当地より数度気温が低いと言われる榛原でさえ半月以上前には初音の報があったので、当地のものは相当練度が上がってきていたとも言えようか。
これより半年以上家の近くの八幡さんの杜から、信貴川沿いの竹林から、朝に夕に佳い声が慰めてくれそうである。

“練度” への4件の返信

  1. 朝な夕なに鶯の声が聞こえるなんてそんな場所にはなかなか恵まれません。
    平群はそれだけ自然豊かな場所と言えるのでしょうね。

    今日は冬に逆戻りのような一日、風が余計に寒さを感じさせた。
    夕食は又鍋を復活させた次第。

    1. 榛原の俳友宅は鶯が庭にもやってくる古墳のすぐ隣。そんなロケーションに比べるべくもありませんが、それでもちょっと歩けば自然あふれるところ。典型的な田舎ですが住めば都、おだやかに一日が過ぎていきます。

  2. 竹騒に耳研ぎ澄ます初音かな

    「竹騒」とくると、嵐山嵯峨の竹林が浮かんできます。お袋が亡くなった時、既に滋賀の実家の墓に埋葬していたオヤジの遺骨を分骨し、ここ嵯峨の二尊院北の尼寺に墓を建てました。ここなら将来も京都観光も兼ね(親族の)墓参りが絶えないだろうと思ったからです(それは的中しました!)。墓地から南に下ると竹林、昼でも鬱蒼として風でも吹くと竹騒の音が不気味で夏でもゾクッとします。嵐山もオーバーツーリズムで竹林も雑沓状態の様ですが、早朝や夕暮れ時は、今も深淵な気が漂っています。

    1. いいロケーションに移設されて親孝行でしたね。お彼岸、盆だけでなく四季それぞれに墓参の楽しみもありますしね。
      竹は節間に空気があるので、整備された竹林はえも言えない音響空間になるそうです。

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