更けてゆく春

石楠花の玉の巨きを愛でゆけり

雨が通り過ぎたようなので家人と駅まで散歩した。

いつも行くコーヒー店で家人はアイスコーヒー、汗ばむような陽気だったのでどうかと思ったが僕はブレンドコーヒーを飲む。駅に隣接したショッピングモールの小さな店だが、ここの豆が意外にうまいのだ。店で売っている豆と他のブレンド豆も買って帰った。

帰りに路地の酒屋を通りかかると、すでに昼間から立ち飲みの客もちらほらといて、のどかに春が深まっていく。この通りはかつては商店街で、今となっては酒屋2店しか営業しておらず、その他はシャッターを閉じたまま、あるいは建て替えられても住居専用になっていたりで、「北新道」と書かれた街路灯も色褪せているのがさらに侘びしさを募らせる。
このような古びた路地も丁度今頃は鉢植えの花でちょっとした賑わい。なかには見たこともないような、大きな玉をつけたりっぱな石楠花の鉢もあって目を楽しませてくれる。

“更けてゆく春” への7件の返信

  1. 目まぐるしく変化を見せた4月も終わり今日からは5月。
    雨上がりの新緑がまぶしく朝からねっとり汗ばむ陽気です。
    旬を味わいたいですね。

    なぜか二年ほど咲かなかった石楠花の蕾が膨らんできました。

  2. お気に入りのコーヒー店があっていいですね。散歩も楽しくなりますもんね。
    立ち飲みで昼間からひっかけるのはチト考えものですけどね。

  3. 映画のワンシーンにでも出てきそうな光景ですね。
    喫茶店でコーヒーを飲む老夫婦(?)、少しさびれたシャッターが閉じられた商店街、昼間から立ち飲み客のいる酒屋など、なぜかホッとさせる風景ですね。
    かつて子供が大勢遊んでいた団地等の高齢化が進み、商店街がさびれ、”お買いもの難民”なる言葉までできる時代になってしまったようで、大きな社会問題になっているようですね。
    幸い我が家の地域では、空き家問題が話題になる程度で、お買いもの難民になる心配はいらなさそうです。

    1. 今日のクローズアップ現代では、限界集落どころか消滅集落すら現実味を帯びてきたようです。当県はそのマップの中でも最も可能性が高い自治体が多いようでぞっとしてきます。
      コンビニの配達サービスなどが本格化することを期待してしまいます。

  4. 石楠花ですか、室生寺の石段のまわりにいっぱいの石楠花を思い出します。
    今もあるのでしょうね。懐かしいです。
    花は美しさだけでなく、その時の思い出と密接に結びついていますね。

    1. 室生寺は秋の紅葉も有名ですが、春のシャクナゲも負けず名物です。ちょうど今頃が見頃だと宇陀市のtwitterでも宣伝してます。
      思い出といえば、高1のときESSの面々で訪れたことが懐かしいです。シャクナゲも紅葉もない季節でしたが、 五重塔の前でみんなと記念写真を撮ったのが淡い思い出です。

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