石楠花の磴の落差を託言せり(しゃくなげのとうのらくさをかごとせり)
先週末知人を長谷寺と室生寺を案内した。
せっかくこの時期に来奈されたんだから、牡丹と石楠花のそれぞれ随一の名所に行かぬ手はないとこちらから提案したものだ。見事な牡丹と全山の石楠花。こんな贅沢な旅はそうそうはないだろう。ただ、駆け足の旅だったので少々くたびれてしまったが。
ただ、室生寺に来てみて石段の落差を大きく感じるようになったことは発見だった。もともと足に障害のある家人は前回尋ねたときは奥の院までは行き着けたのに、今回は途中の弥勒堂の段差に汲々としている。
当地では何をするにも車でということが多く、あまり歩くことがなくなってきたのもその理由らしい。考えさせられる奈良暮らしである。