二上が朧に

霾れり大気揺るがぬ日並みにて

昨日から黄砂が降っているようだ。

車のボンネット、ルーフなどに実に細かい粒が乗っている。とくに今日は全くの無風だから飛んで来るという感覚は全くなく、ただ天から静かに降ってくるだけである。
「霾」と書いて「つちふる」と読ませる。雨に獣でなんで黄砂かと思うのだが、そういう決まりだから仕方がない。

今日などはまさに春の陽気のあったかい日で、辛うじて二上の姿がおぼろに見えて霞かとも見えるのだが、黄砂だと聞くとPMなにがしの不浄にまみれているようでもあり、ようやくの春の気分も萎えてしまう。

“二上が朧に” への6件の返信

  1. 昨日は津にも黄砂が降ったようです。

    当地も今朝は霞んでおぼろです。
    霞始靆(かすみはじめてたなびく)

  2. 黄砂もこの季節ですね。花粉が飛び小虫が群舞する。春であります。「霾」、なかなか読めませんね。でも面白い。

    1. 「黄沙」とも書くようです。
      傍題に「黄砂降る」「黄塵(こうじん)」「霾(ばい)」「蒙古風(もうこかぜ)」「胡沙荒る(こさある)」「霾晦(よなぐもり)」などがあります。
      こうしてみると昔から日本人にとってはなじみ深いものだったんですね。今は洗濯物を外に干せないとか、汚染物質も心配だとか、嫌われ者扱いですが。

  3. 九州で黄砂の初観測があったとのニュースをTVで見ましたが、奈良でも降ったんですか。
    「霾」という字を初めて見ましたが、面白い字ですね。
    雨冠に獣偏に里、これで「つちふる」と読ませるんですか。
    見た限りでは「雨の中に狸」といったイメージですがね。
    疑問に思って調べたら、モンゴルで黄砂の原因が妖怪の仕業だと考えて、土の降って来る様子を「雨」になぞらえ、その下に妖怪の「狸」に似た文字を当てはめたものだそうです。
    中国らしいイメージですね。
    日本では考えられないですね。

    1. いろいろ調べてくれてありがとう。
      関西は昔から黄砂ポイントですよ。今日で三日連続です。
      太陽もぼんやり霞んでまさに「よなぐもり」です。

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