感性

さきがけて松の緑の伸び初める

この時期は松の芽がいっぱいついている。

なかには、その内の一つが伸び始めているのもあるようだ。まだ2,3センチほどだが、これが10センチくらいに伸びるとやがて雌花をつけ、秋には松毬となる。
調べてみると、松にちなむ季題、季語は多く、「松の花」、「若緑」(傍題に初緑、松の緑、緑立つ、若松、松の蘂、松の芯、緑摘む)は春、夏に「松落葉」、秋には「新松子(しんちじり。傍題に青松かさ)」「松手入」、冬になると「門松立つ」、新年の「門松(傍題に松飾、竹飾)」「松の内(傍題に注連の内)」「松納(傍題に松取る、門松取る)」「松過」など。

新緑に対して若緑を松の代名詞とする日本人の感性。この繊細さはどうだ。

“感性” への9件の返信

  1. 松だけでも多くの季語があるのですね。
    知らない季語も数多いです。

    「松」で思い出すのは名古屋能楽堂舞台の鏡板です。
    能舞台正面の羽目板は春日大社の「影向の松」を写したとされる老松が描かれるのが普通です。
    現在の名古屋能楽堂がお城脇に建てられた時制作されたのは杉本健吉画伯の「若松」の鏡板。
    能楽堂の鏡板は「老松」が定番!と物議をかもした曰く付きの「若松」です。
    「できたばかりだから元気が良く若々しい松の方が似合う、伝統に決まったものはない」と語ったのが杉本画伯です。
    歴史と伝統を重んじる能の世界ではそうもいかず解決策として従来通りの「老松」も他の画家が制作され1年ごと交互に飾られることに。

    1. お騒がせの絵描きさんには関係者はさぞ困ったことでしょうね。伝統芸能というものは個人の「芸」そのものには進化があっていいと思いますが、万人共通のものである鏡板に伝承を破るようなものを描くのは大きな勘違いでしょう。
      で、本物の「影向の松」ですが、今のは何代目かは分かりませんが、老松というにはまだまだ時間がかかりそうな若い木です。

  2. 春日大社の「影向の松」は枯れて何代目かの継樹だそうですね。
    行った時はこの枯れた松も若い松にも気がつかなかったです。
    キヨノリさん是非見てきて下さい。

    1. ありがとうございます。見て来ます。メモリました。
      (「ようごうのまつ」と言うんですね。読めませんでした)

  3. 今日、清澄庭園へ行ってまさしく松の緑を見てきました。勢いがありますね。
    少し雨もぱらついたので、大正記念館の南側の一面ガラス張りの窓から眺める清澄庭園の春景色はしっとりとして、心洗われるようでした。

    1. ホームページ見てみました。素晴らしい公園ですね。
      晴れにせよ、雨にせよ、風情がありそうです。花も多いようですし句材がいくらでもありそうですね。

      1. ほだかさん、句材と言えば、清澄公園には芭蕉の「古池や~」の句碑も確かあったはずですわ。

    2. 南天さん 清澄庭園ですか。さすがお目が高い。お江戸って歴史を感じさせる良いものがしっかり保存されていますね。双子の孫娘が白川の元加賀のおりまして、上京すると、この辺りよく散歩をします。ほかにも深川江戸資料館、都現代美術館、芭蕉記念館、富岡八幡宮と数え上げればきりがありませんね。もちろん、アド街に紹介される飲み食い処もね。

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