感性

さきがけて松の緑の伸び初める

この時期は松の芽がいっぱいついている。

なかには、その内の一つが伸び始めているのもあるようだ。まだ2,3センチほどだが、これが10センチくらいに伸びるとやがて雌花をつけ、秋には松毬となる。
調べてみると、松にちなむ季題、季語は多く、「松の花」、「若緑」(傍題に初緑、松の緑、緑立つ、若松、松の蘂、松の芯、緑摘む)は春、夏に「松落葉」、秋には「新松子(しんちじり。傍題に青松かさ)」「松手入」、冬になると「門松立つ」、新年の「門松(傍題に松飾、竹飾)」「松の内(傍題に注連の内)」「松納(傍題に松取る、門松取る)」「松過」など。

新緑に対して若緑を松の代名詞とする日本人の感性。この繊細さはどうだ。