日本とは日本人とは菜の花忌
数日前のことだが、2月12日は司馬遼太郎の忌日。
先週末、没後20年を意識してだろうか、NHKの二夜連続で特集が組まれた。
ご覧になった方も多かったと思うが、あらためて偉大な「ものかき」だったことを再確認することができた。
自宅からは生駒を越えてすぐのところに彼の記念館があって、行こう行こうと思いながら今日まで果たせていない。
書斎の窓辺に菜の花がいっぱい咲いているこの時期こそチャンスだろう。
「菜の花忌」が季語として定着しているかどうか、いささか心許ないが、名実ともに季語たらしめる佳句が待ち望まれているのは間違いなだろう。
二夜連続でしたね。
昔に読んだ「街道をゆく」を思い出しながらみていました。
南予に憧れて一人で司馬さんの辿った街道を訊ねたことがありました。
濃尾三州記が未完に終わったのは残念です。
今回は「名こそ惜しけれ」の言葉が印象に残りました。
百人一首の影響かしら?
「公の意識」。明治の近代日本創成のキーワードと言ってましたね。指導者層からこれが失われたから軍部の台頭を招いたとも。
エッセイでも含蓄ある言葉にうなずくばかりです。
2月12日でしたか、ちょっと菜の花には早い時季でしたね。
私も平安時代にいく前は専ら司馬遼太郎でした。お世話になりました。
司馬遼太郎は鎌倉武士と室町文化。平安王朝は評価してません。「名こそ惜しけれ」は百人一首では55番(来週)と65番。必ずしも武士に特化した言い方ではないと思うのですが武士の生き様を表す言葉としては象徴的なのでしょうね。「公の意識」、確かにこの意識の浸透が日本人の特長なんでしょう。武士(お上)は民衆を統治するためその意識をかざしたのでしょうが、武士の清廉さもあってうまく日本人と特質になった。でもそれが行き過ぎて昭和戦争に突き進んだという図式でしょうか。逆に昨今は「個の意識」が強すぎてバラバラになってしまった。「公の意識」と「個の意識」難しいところです。
引っ越しの際ほとんどの本を処分してきましたが、司馬のものは残りました。こちらに来て増えもしています。
彼の歴史観のみならず文章自体に触発されることが多々あって、確信をもって書かれた文体には頷かされること大です。
もう10年長く生きていてくれたら、と思うことしきりです。
司馬史観で一番そぐわないのが藤堂高虎だそうです。何度も主君を変えた戦国武将としての生きざまが、なじまなかったのでしょう。
一時、地元三重ではNHK大河小説にと相当運動をしたようですが日の目を見ませんでした。
ことほど左様に、司馬史観は今も存在感を示しているようです。
地元でも微妙に人気がないですよね。
お城跡に祀った神社を「高山さん」と敬称で呼んでおるくらいでしょうか。
学校教育にもそんな気配はありませんでしたし。
地元愛というものは、そんなことから生まれるものなんですがね。
秋祭りになぎさ町へ通じる道路に高虎市と言うのが立つ程度には賑わうようです。
わざわざ立ち寄る気にもなりませんが・・・
新百五銀行ビル建設用地の遺跡発掘もあったりして、多少はお城の観光資料もあるようですが、行政が観光用に積極的にPRしているとはとても思えないですね。
観光は伊勢・志摩と割り切っているのでしょう。
司馬遼さんは本人の意図にかかわらず、
国家を問う時に必ず引き合いに出されます。
時にはそれがとても危険に感じます、丁度、
現在のような時期には。
司馬遼さんと、吉川英治との決定的な違いは
司馬遼さんは、徹底して個を追求した「宮本武蔵」のような
作品を描けなかった事です。
リベラルな立場から堂々と司馬遼さんを批判するような
人が出ないか期待しているのですが・・・・。
司馬史観は人によりいろいろ文句つけたい部分もあろうかと思います。
学者でもないのでよく分かりませんが、ジャーナリストでもあり、作家でもあった司馬さんの縦横の筆には楽しませてもらっています。特に、いまどきの作家にはとても真似のできない文体がたまらなく好きです。
短編には、肩の力が抜けた味わい深いものがありますよ。
(本当は 司馬遼さんは大学の先輩だし、好きで好きで・・・・)
ラジオで短編を朗読していますが、マイナーな作品が多く、実に面白いですよ。
今は、伊賀者をやっています。録音して寝る時に聞くと
身も心もその時代に飛んで行ってしまいます。
詳細は ↓
http://www.obc1314.co.jp/bangumi/shiba/
おや、いい番組やってるんですね。さすが大阪。
今日の分聞き逃してしまいました。
来週チャレンジします。
昭和蝉丸さん、お久しぶりです。
蝉丸さん(本当は好きで好きで)なのですね。
てっきり批判派かと思いきやさにあらず・・・
よくわかります、蝉丸さんらしいこと。
私、昔から友人のように司馬さんと言ってしまうのです。
さん付けで呼ぶのは宮尾さん(宮尾登美子)と輝さん(宮本輝)そして司馬さんの三人だけ。
百人一首の方へもたまにはお顔を出してね。