田植機の届かぬ隅の余り苗
とりあえず機械が入る部分は植え終わった。
隅はまだ植え残っているが、そこにひとかたまりの苗が置いてある。
おそらく明日か近いうちに手植えでもする予定なのだろう。そうなると、「余り苗」とも「捨苗」とも言えないかもしれないが、少なくとも今は余り苗である。
手植えされた田と機械植えの田の見分け方を聞いた。
真っ直ぐに等間隔に植えられているのは手植え、機械植えはどうしても真っ直ぐにはいかずグネグネ曲がっているのだという。そう言えば、糸を使って定規代わりにしていた光景を見たことがある。今はどうしているのか知らないが、何らかの定規や印をつけて植えるのだろう。
子どもの頃の田植えの経験で記憶に残っていることと言えば。
真っすぐ一直線に植える為に糸よりも太く縄よりも細い紐状のものが糸巻きのようなものに巻かれていました。
その紐には等間隔に赤い印がついていたような気がします。
紐と印を目途に真っすぐ植えていきます。
そうすると見事にきれいな直線になります。
田んぼの終わりの方では反対向きになって最後の数行を植えたような・・・
今ではそんな光景には滅多にお目にかかれません。
もうそんな道具や昔の田舎の暮らし向きを聞く聞く人もいなくなりました。
懐かしい子どもの頃の情景です。
筋縄というんでしょうか、あの目印の付いた糸を張って田植えするのはテレビなどでしかお目にかかれません。田植機の届かない隅などなら、とくに目印張らなくても手植えできますしね。
久しぶりに山里の田を見たら、線がきれいに揃っているのもあって、懐かしいような。