いける口だけか

暑気払愚にもつかない談義して
幹事役いてのいつもの暑気払
献杯の一声ありて暑気払
暑気払ふ寄席の桟敷の昼夜なく

暑気払ひといっては傾ける。

いける口にはいい口実でもあるが、では、いけない口には暑気払ひできないかというとそんなことはない。
鯉の洗いに涼を感じることもあれば、切り子グラスの梅酒にも。寄席で怪談話のあとは山葵をきかせた蕎麦とか。今は使われてないトンネルや坑道を探検したり。
この探検だが、昔、津市の半田地区とか、久居との境のあたりは磨き砂の産地で、冒険に出かけたことを思い出す。今では一軒がほそぼそと掘っているだけのようだが、ホームページを見るかぎりでは限りなく細かい粒の、すばらしい、芸術的とも言える商品のように思える。
磨き砂というのは火山活動によってできるらしく、今の地形からは想像もつかない話だ。
いつのころか、坑道跡に湧く水をひいて温泉としたり、その後何百メートルも掘削した温泉旅館もあるようだ。

探検をともにした友人は若くして逝ってしまい、暑気払いをともにしたくてもかなわなくなった。

“いける口だけか” への2件の返信

  1. 青谷の磨き砂、私も記憶にあります。
    最近はどうなっているのでしょうね?
    子どもの頃は今のような食器洗剤もなくヘチマタワシに磨き砂をつけて洗っていたものです。
    井戸水ですから夏の洗いものは気持ちのいいものでした。
    一時、洞窟でお料理を出していると聞いた事がありますが・・・

    私もいけない口の一人ですがこれと言った暑気払いはありません。
    せいぜい好きなコンサートやお芝居に出かけるぐらいかな。

    1. クレンザー、泡立ちクレンザーというのもありましたね。
      焦げた鍋を洗うときは便利でした。

      涼、納涼となるとお化け屋敷、花火、盆踊りなどでした。結構汗かいて涼しいということはなかったですが。鍾乳洞が一番効くような気がします。

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