富める家の庭人知れず灸花
へくそかづら卑しからざる飛鳥かな
飛鳥いま電柱地下に灸花
夏の季語はまだごろごろと見られた。
この灸花(へくそかづら)もそのひとつ。
りっぱな構えの家だと思ったが、フェンスにはほつほつと灸花が咲いている。
触りさえしなければ、可憐な花だが、名前があまりにも悲しい。
ただ、飛鳥に来るといつも思うのだが、見えるもの、触れるものすべてがどこか懐かしく、逆にこの花などは名前とは裏腹に愛おしいばかりに可憐に思われてくる。
飛鳥は古い都址だが、行くたびに新しい発見がある。
私、今日の今日まで勘違いしていました。
生け花やドライフラワーのリースなどに使う「ツルウメモドキ」の別名が「ヘクソカヅラ」だと思い込んでいました。
今日の写真を見て間違いに気づきました。
どちらも蔓性で実をつけるところは似ていますが花は全く別物でした。
こんなかわいい花がヘクソカヅラだなんてあまりにも可哀そう!!
先端が赤いので「やいと」つまりモグサの先端に火がついた「お灸」のように見えるので「灸花」とも。
あの臭いでは、切り花としては使えないでしょうね。
見ている分には全然問題ありませんが。
へクソカヅラとは、たまげましたね。
こんな可愛い花に、なんて失礼な名なんでしょうね。
せめてヤイトバナくらいにしときましょう。
山に登る割には、花にはとんと疎いです。まして名前なんて段には、概ね「ミヤマ○○○」ですましてきました。
そこへ行くと山名には、なかなかのものがありますね。
妙高山。地元ではナカヤマと言います。それを名香山と書いて、妙高と漢読みにしましたとか。
九州の九重山。久住とも書きます。
正式には全体の山塊を九重、そのうち最高峰を久住と書くとか。
脱線はこのくらいで。
九重連山というのは聞きますね。たしかツツジが有名だとか。
ホタカにはもうひとつあって武尊山とか、登ったら死にそうな至仏山とか、名前を調べればもっと興味沸いてきそうです。
久住町というのもあるそうですね。ここでは、農業の傍ら夏の間標高800メートルに牛を放牧するのだとか。最高の眺めで旨い草たらふく食ってればそりゃよく肥えるでしょうよ。