道草

鳧の子の即かず離れぬ間合いかな

この時期になると大和川沿いの田や畑は賑やかな声が響かれるようになる。

というのも、雛鳥に呼びかける鳧(けり)の声が甲高く大きいからである。この声を聞くと近くに雛がいるんだなということがすぐに知れる。
ただし、雛は親のすぐそばにいるわけではなく、だいたいが10メートルくらいの範囲の草むらの中などに姿を隠しながら散歩しているのだ。そしてそれがまた道草が好きと見えて、いくら親が呼びかけても至ってマイペースでなかなか親に駆け寄ろうとはしない。
天敵などが襲ってきたらどうするんだろうとハラハラしながら見ているが、親もまた至ってマイペースで時々甲高く鳴いては辛抱強く雛たちを見守っている。

ところで、名前の由来は「けりり」とか「きりり」とか鋭く甲高く鳴くことからきているが、「けりをつける」の「けり」は全く別で、完了の助動詞「けり」からきているらしい。

“道草” への4件の返信

  1. 鳧がどんな鳥なのか知らなかったので、グーグルで調べました。
     動画も鳴き声もあったので、よくわかりました。
     なるほど、少々うるさく感じられる鳴き声ですね。
     調べたことがすぐ身に付くと良いのですが、忘れてしまうのが残念です。
     これからも色々の鳥を教えてくださいね。忘れるとはいっても少しは記憶の中にとどまるでしょうから。

    1. 関東ではあまり見かけなかったと思いますが、こちらでは年中、いわゆる留鳥として川の近くや田や畑などで見られます。この時期は田には水が張ってないので畦などの草むらなどで散歩する姿が見られます。
      「鳧」自体は冬の季語のようですが「鳧の子」となると夏の季語として扱われています。当季なので「鳧の子」主体で詠まなきゃいけないので推敲途中、苦労しています。

  2. 初めて聞く名前ですね。見たことがないな。
    検索してして調べてみたけど、特徴ある姿と鳴き声ですね。
    姿、形からしてカモメに似ていると思ったら、チドリの仲間なんですね。
    今後は鳴き声等を手がかかりによく観察してみよう。

    1. 羽に特徴があります。羽の先と中央部分の色がはっきり分かれていて、中央が真っ白なので飛んでいるときによく分かります。子供がいるときはよく鳴くので発見は簡単です。

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