那須高原の思い出

やうやうの峠茶屋には心太

もう随分昔のことだ、

真夏にニッコウキスゲで有名な那須の高原をドライブしていたとき、トンネルを抜けたところにある茶店で「ところてん」と染め抜かれた幟をみてみんなが食べていこうと言う。
寒天ならいろんな食べ方も知っていたが、実は心太は食わず嫌いなのかどうか、それまで食べたことがなかったのだった。最初はおそるおそる口にしたのだが、高原とは言え汗がだらだら滴るような夏の日で、その冷たい口あたりと喉ごしの心地よさに瞬くまにずるずると吸い込むように飲み込んだしまった。心太というのはこんなにうまいものだったのかと見直すような気になったものだ。

それが心太とのなれ初めだったが、その後また縁遠くなり1,2度くらいしか食べた記憶がない。あるにしても、ただつゆが酸っぱかったりして、あの暑い日の高原で食べた「うまさ」というのを感じられないでいる。
心太は暑い盛りに、喉が渇いているときでないと旨くは思えないものなのかもしれない。

“那須高原の思い出” への4件の返信

  1. 「ところてん」地方によって食べ方がまちまちのようですね。
    甘酸っぱいごま味が一般的のようですが私は葛切りのように黒蜜をかけたのが好きです。
    不思議なのは当地ではところてんを割り箸一本で食べることです。
    何故一本なのか解りません。
    ちゃんと一膳の方が食べやすいと思うのですが・・・

  2. 子供の頃は夏といえばかき氷にスイカ、心太を良く食べたね。
    最近は夏場にはスイカは食べるけど、かき氷や心太は本当に食べなくなったね。
    食べるものの種類が豊富になり、趣向も変わってきているのかな。
    心から食べたいという気にならなくなったよね。
    心太はのど越しがよく、甘酸っぱいたれをかけ、すこしカラシをつけて食べるとおいしいと思うけどね。

    1. 要するに手間のかかるものは喰わなくなったということかもしれないね。あるいは、食い物はどうしても嫁さんの嗜好に影響されるから。

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