新薬師寺へ

そのかみの極彩塑像堂涼し

今日は同窓のS君と旧交を温めてきた。

伊賀出身のS君は、この時期きまって毎年ご夫妻で奈良に来られるが、奥さんに別件があってその空いた時間を利用して昼飯をご一緒した。
あてにしていた柿の葉寿司の老舗は盆休みとあって満席なので、やむなくうどん屋に飛び込んだが、客の大半が外人観光客。しかも欧米人らしき人たちが器用に箸を使うのには驚いた。
昨日に続き幾分外歩きも楽になったような気がする奈良公園では、木陰で休む鹿君たちの角は袋角を脱してしっかり形になってきたし、睾丸もよく伸びて放熱効果満点。

不退寺に続いて新薬師寺を案内。両寺とも市中心から離れているせいか訪れる人は少ない。
不退寺もそうだったが、扉を閉じた国宝の本堂に入ればひんやりするほど冷気が包む。本堂というのは春になっても底冷えを感じることが多いが、兼好法師だったか、「家の作りやうは夏をむねとすべし」という名言も素直にうなづける。
十二神将像は目をこらすと、創建当時まとっていたと思われる極彩色の面影がかすかに残っているように見える。
薬師本尊を守る神将は十二年ごとに大将を務めることになっており、有名な伐折羅大将は戌年で戌の方角を守る神。亥年生まれの私は宮毘羅大将に燭を献灯して加護をお願いしてきた。

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