受難

メール告ぐ土用鰻を寄こせしと

今日は大暑。

本来はこれから立秋までの期間を言うが、最近ではそのスタートの日をもって使われるようになった。梅雨明け十日といわれる時期と一致し、文字通り一年で最も暑い日が続く。
また今日は一回目の土用の丑の日に当たる。鰻にとっては受難の日であるが、12日後の8月5日もまた丑の日で、しらす不足の昨今二回も膳にあずかれる人はさいわいであろう。

ここ一番の

世事遠き身にもしらるれ鰻の日

故郷の名産の鰻真空パックをいただいた。

今日は土用の丑にあたるので、この滋養に富むといわれる鰻が食卓にのぼった。
ことしほど土用というものと、その暑さとの結びつきを身に沁みて感じたことはないのでまことにありがたくいただくことができた。
何もしていなければとても出かける気にもならない暑さでも、毎日必ず菜園へでて大汗をかくことができるのも、健康であるたまもの。
この日日蓮宗のお寺では焙烙灸と呼ばれる、頭に鉢を担いでお灸を受ける、いわゆる土用灸という慣わしがあるそうである。これも、夏の土用にお灸をすえると効き目がいいと言われ、ここ一番がんばらなければならない時期の滋養獲得のならわしであろうか。