髪切りに

スチームに骨もほとびる床屋かな

髪切りに。

理容店というのは常時タオルを蒸しているせいか店内には蒸気があふれ、暖房ともあいまって油断するとすぐに居眠りしてしまう場所だ。気がついたら起こされていたりとか。
すっかりリラックスして表に出れば、随分温かい日とはいえちょっと首筋にひんやりしたものが。ただでさえ薄いのを短くしたものだから、髪のなかを風が通り抜けてゆく感覚は一瞬だが心地よいものだった。