気に入りのダリアの前に自撮りする
ぽんぽん咲きもあったり、大柄でなかなか豪勢な花である。
そのダリアの園を縫って介護士が寄り添うように老人を案内している。
多くの人は車椅子で、自分の足では歩けないような人が多いので一人につき一人以上の介護士がついている。
「きれいだね」「どの色が好き?」などかける言葉に淀みもなく、認知症などを煩っているのではないかと思える、言葉の少ない老人にしきりにコンタクトを取ろうとしているのが印象的だった。
好きな花を尋ねてはその前で写真を撮ってあげているのをみるにつけ、不謹慎なことであるが、もしかするとこの人にとってこれが今生のダリアとなるかもしれないと思うのであったが、もちろん当のご本人も誰も知るよしもない。
最近は自分の写真など全く撮ってないし、遺影用の写真のこともそろそろ意識して、自撮りなんていうものを考えてみようかしらん。