資源護美

七夕の笹飲み込みて塵芥車

あの竹は後始末に困る。

子供が持ち帰ってきて家族で楽しんだのはいいが、家庭の七夕飾りも追われば用済みである。
折角の願いが書いてあるのだからそのまま捨てるにもいかず、短冊は子供たちがめいめいはぎ取るにしても、残った竹や笹の葉は落ちるし、いつまでも家においておくわけにはいかない。
結局、白日のもと自然ゴミの日に放出するしかないのである。

今日は午後からよく晴れて、いわゆる五月晴れ。夕方になって雲もなくなり、星見ができる空模様である。こんなことは何年ぶりだろうか。

年に一度

七夕や母の手借りて飾り付け

季語「七夕」は秋のものである。

なぜなら、本来の七夕伝説にちなむとそれは陰暦の7月7日であるからだ。
なんでも陽暦化するならいの中で七夕といえば今では陽暦7月である。

陽暦7月といえば列島は梅雨本番の真っ盛り。これでは牽牛と織女が年に一度の逢瀬も楽しめないのは道理のことで、陰暦ならば今年は8月24日、処暑のころといえば空もだんだんと澄んでくるであろうし、神様もそこまでは意地悪ではないのである。

ところで今日の句だが、幼稚園で作ってきたのだろうか、お向かいの女の子が願いをかけた短冊を、母親におねだりして一番高いところに飾り付けてもらっていた。