手が伸びる

みるみると蜜柑減りゆく冬休

あちこちから集まるが、さらにみるみると減ってゆく。

帰省のお土産だったり、いただきものだったり、正月休みのために買ってきたものとか。
ひさしぶりに食卓にみんな集って近況や義父母の様子やら、話題がつきない。卓の真ん中にどっさりと置いた蜜柑も次々と手が伸びて口の中へ入ってゆく。
蜜柑は秋の季語と言うが、酸味が消えしっかり甘みがのってうまいのが今ごろに出回るもの。秋に収穫しても出荷調整はむろんしているだろうが、ここまで甘いと三つや四つくらいぺろりといけるのである。