命の明滅

凍蝶の虫の息なるもののかげ

びっくりして少し反応したようだった。

大根の葉をめくったとき、息も絶え絶えの白い蝶がわずかにはばたいた。が、それもほんの一瞬のことでその後は死んだように横たわっている。凍蝶とは言えいま命が尽きようとしている蝶なのだ。
抜くつもりの大根だったが、一生を全うしようとしているものへの敬意から元のように葉を戻した。
わずかな、ほんのせまい土地、世界にもこうして無数の命がうまれ消えようとしているのだ。

抗しがたいもの

凍蝶の翅閉づままの命かな

日本全国が凍てている。

今日、毎月の飲み薬をもらってきた。
ここ数年安定していた血圧が高い。
これといった特別な自覚症状ないので、寒さのせいじゃないかと思うが、ちょっと冷たい風に当たっただけで血圧ってこんなに上がるものなのか。
だんだんと血管の壁がもろくなってると、弾力を失って血管拡大を妨げてしまうのかも。

古稀ともなるといろいろガタがくるもんだ。
古来稀という未体験ゾーン、さてほかにどんなことが起きるのやら。